メニュー
3-6-35mahorobakanⅡ-A, Kokufu,
Joetsu-shi, Niigata, 942-0082, Japan
コラム
column

緑に浮く建築。ショウナイホテルスイデンテラスを訪れる。

夏休みの話ですが、鶴岡市のショウナイホテルスイデンテラスへ行って来ました。

スイデンテラスは建築界のノーベル賞といわれるプリツカー賞の受賞歴がある建築家、坂茂さん。

建物の名の通り、水田に浮いたように存在する建物はとても気持ちがいい。

そして、上越地域でもありそうな環境に、建築がつくる場のチカラと空間のチカラを感じることができました。

以前のブログで「そんな理想がある」と何度か書いたことがあるけど、まさに理想な建築です。

過去の記事は下記。

ブログ:高田公園の蓮

ブログ:水辺で暮らすということ

スイデンテラスは、ホテル、レストラン、ビジネスルーム、スパ、フィットネスなどを備えた複合施設。

隣にはキッズドームSORAIという子供たちが自由に遊べ、創造できる施設があり、これも坂茂さんの設計です。

庄内の情報発信の中心ともなり、庄内の魅力がとても伝わる仕掛けがたくさん。

上越と比べても大差ない保有資源のパフォーマンスを地域として最大限発揮しているのが見てとれます。

10年ほど前に一度、真冬の中、超有名シェフ奥田政行さんのアルケッチャーノへ訪れたことがあったけど、こういう方の尽力により庄内の魅力が効率よくハイパフォーマンスで繰り広げられているのだろうと推測します。

(写真は10年ほど前に訪れたアルケッチャーノ。地場の素材を引き出した超美味な料理をいただきました。また行きたいと思いつつも子供が小さく断念。)

 

スイデンテラスはレストランやフロント、ショップ、ライブラリーがあるメイン棟とメインにくっつく宿泊棟やスパ棟があります。

切妻屋根が折り紙のように折られて架けられ、屋根と構造が一体となり大きな一空間が出来上がってそれぞれのゾーン分けがされています。

坂さんといえば紙管でつくる空間。

災害時の避難所のパーテーションとして美しく機能的で簡易的に活用されているもの。

柱と梁が架かればそこには一つの空間が生まれるというのが実感できます。

ところどころにアアルトのスツールや椅子が置いてあり、紙管でできたパーテーションがアアルトのパーテーションのように見えます。

紙と木の相性もいいのでしょう。

宿泊棟へ行く廊下の先は水田へと視線が誘導されるように抜けて行きます。

こういう仕掛けが楽しいし、家づくりでも視線の先、動線の先に何があるかで奥行きや広がりが全く違います。

広さを感じたいのであれば窓の取り方に注意を払う必要があり、面積を広げてもほとんど意味をなさないのがこういう体験で得られます。

宿泊した部屋は残念ながら1階で、緑の稲穂の上にという風景が感じられにくいですが、それでも周囲は水で囲まれ、水の上に浮くように建っているのでとても気持ちがいいお部屋でした。

朝ごはんは庄内の食材を使ったビュッフェスタイルの朝食。

どれも本当に美味しかった。

トマトは自家栽培で超絶美味。

この朝ごはんだけでホテルの魅力が詰まっていると思います。

宿泊当日はレストランが貸切で夕ご飯を鶴岡のまちへ出て食べなければなりませんでした。

それでもフロントの方に庄内の食材を使ってなおかつ美味しいレストランを紹介、予約していただいて、庄内地方の魅力を余すことなく感じました。

そんな庄内を紹介するサイトがあります。

ショウナイズカン

ショウナイズカンはヤマガタデザインという会社が発信しているサイトで、スイデンテラスの運営もヤマガタデザインによるものらしい。

 

気持ちがいいし、美しいし、美味しいし、また来たいホテル、地域だと感じました。

 

家族旅行がほぼほぼ建築メインの我が家。

それでもいい建築にはだいたい美味しいものがセットになっているし、何より気持ちがいいので不満もあまり出ることがありません。

そして、今回は隣に子供の施設もあり、こちらでは子供たちが大満足。

 

次はキッズドームsoraiを紹介します。

 

ショウナイホテルスイデンテラス


関連記事
  • ホテリアアルト続編。

  • 家の灯りとインテリアの関係

  • 上越から十日町までの旅路。

  • 建築仲間と巡る九州縦断の旅。1

  • ぶどう畑の内部空間。

この記事をシェア