住学番外編での建築見学。
主に新潟県内の建築に携わる関係の人たちが集まる住学。
その勉強会、番外編として建築見学に行ってきました。
住学の過去記事はこちら。
見学したのは サトウ工務店×石田伸一建築事務所 と サトウ工務店×ネイティブディメイションズ の2物件。
ともに、それぞれで同エリアで活動している会社での協働での物件。
面白い取り組みですね。
工務店とか設計事務所って大抵小さな会社です。私も含め。
建築する。という行為には社会的責任を持つ。という視点が絶対的に必要。
そこは大資本を有し、マスに訴求し、数で勝負する世界とは違うところ。
小さな地域の世界で、しっかりとした社会基盤をつくるようなことが必要なのです。
私たちのような小さな会社は、取った、取られたとその地域のパイを取り合っていたら、社会も会社もよくならない。
当然それぞれの会社なので、理念も違えばビジョンも違うし、つくっている住宅も違っていますが、「建築を学ぶ」ということは共通。
新潟県内の同業者でも、お互いの知恵や知識、設計や施工などオープンにして学び合っています。
面白い業界なんです。
こんなことを聞くと、「エッ?じゃあ、どこで建てても一緒にできるの?」なんて単純に思うかもしれないですが、実はそうでもなかったり。
特に設計は、細かなディテールを真似してもそっくりそのまま同じになるかといったら、そうはなりません。
それはなぜか?
設計は出来上がったよりも、そこに至るまでの経緯や考え方が重要だから。
理念やビジョンが違えば、当然同じディテール図面でも違うものになります。
だから、オープンにしても差し支えないのです。
私たちは、その図面を見ながら色々と読み解き、咀嚼して、自分の身にしています。
実は図面より大事なのは、なぜそうなったか?というところだから。
私も聞かれればすぐ、図面送っちゃいます(笑)
読み解く作業ってとても楽しいし、実物を見ながらだとより具体的に考えれるので出かけることは大事です。
真似しちゃいました。と言われれば、どうぞどうぞ。ですし、
私自身も多くの、いろいろな方の真似をたくさんさせていただいております。
そういった意味で学び合い、見せ合いするのは、インプットすることもアウトプットすることも大事で、
アウトプットの方が学びが大きかったりします。
そんなグループだから楽しいのです。
まぁ、ただただ、建築が好きに人たちなだけなんですが(笑)
そんな昨日の学びの一枚。
内装モイスという単一の壁材。板材。面材。
全て筋が通っていて、ピシッとして空間を引き締める。
サトウ工務店さんの代名詞とも言えるモイス打放し仕上げ。(打ってないけど)
これ、簡単そうに見えますか?丁寧にやればできると思いますか?
丁寧にやっても早々できるものではないんです。
これは、真似できないよぉ〜。。。真似すると大火傷しちゃうよ。。。
設計で割付や指示はできるけど、それ止まり。。。
現場で「やって♡」なんて言おうものなら、「お前がやってみろ!!」と言われかねない。
もちろん、金に糸目をつけず大工さんへの金額をこの分増してあげれば、時間をかけて丁寧に、ゆっくりできると思います。
これを毎回同じように仕上げてくる自社大工さんの腕に驚愕です。
まさしく設計施工が一体となって上質な空間をつくっていくを体感した時間でした。
こう思うと、オープンにすることは「真似してみな!!」という挑戦状でもあり、「俺は次にいくぜ!!」ということなんだろう。
そして、それが確実に業界の底上げになっている。
建築について言ってみれば、オープンにするって実は残酷なことだと感じていたり…
新潟の住宅業界はアツいんですよ。
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