column
建築を伝えること。
- 2018-10-23
- 仕事の風景
今年の9月から柏崎市にある新潟工科大学で非常勤講師をとして、2年生の設計製図を教えることになりました。
授業が始まってもう4回。
毎週木曜日午後からなので、その間は電話等に出られません。そういう時に限ってよくかかって来ますが(笑)
建築を学んで間もない学生たちに、建築とはどんなものか、建築の楽しさは。。。なんてものを伝えられたらとも思いますが、授業を繰り返すことで自分にもたくさんの気づきがもらえました。
授業では設計課題に取り組んでもらいながら、色々とアドバイス、講評する形で、それぞれの思考段階で毎回取り組んでもらい、模型を作ったり計画したり。
そんな中で気づくことは、欠点を指摘する、見つけることは簡単で、いい点を見つけ、伝えることはなかなか難しいということ。
建築の仕事は正解があるわけではありませんから、どんな建築でも欠点を見つけることは容易に出来る。
いい点を見つけるというのは、自分の価値観や素と向き合うことなのだと思えて来ました。
いい点を評価することは、評価側の到達点が試されることなのだと。
これはいい訓練の場だなぁと感じ始めてきました。
建築とは造形だけを問うのではない。
使うこと、使う人のこと、周りのこと、自然のこと、若い斬新なアイディアの中にも基本的でとても大切な部分を伝えられればと思います。