飽きのこない普遍的で美しい住まいをつくるために。
- 2019-10-12
- げんば
円形テラスができました。
難易度の高い工事でしたが、職人さんが頑張ってくれて綺麗に仕上がり、敷地の傾斜がとてもよくわかるようになりました。
高低差の敷地に建ち、その敷地に逆らわず素直に建てることが今回の目的。
そのコンセプトのもと、素材選びからプロポーションなどを計画しています。
「やりたいことをカタチにする、理想の家に近づける家にする」というよりは、「周りからの影響を受けて決まる、受け身の家づくりをする」というのが今回のコンセプト。
そういう思想のもとつくられる家は、絶対に理想を超える家になると思っています。
周辺環境を家の中に取り入れ心地よい空間をつくる、風景の一つになる、ずっと存在している大先輩の建物の要素を受け継ぐ。
そのようなことから、飽きのこない普遍的で美しい住まいをつくっていきます。
「飽きのこない」というフレーズは、「シンプル」「無難」などに言い換えられているのが見受けられますが、私はそうは思いません。
「飽きのこない」は「デザインを徹底的に整理する」ことだと思います。
この住まいを通して伝わると、家づくりに大きなプラスになると思います。
国府池畔の家の外回りはスペシャルになると以前のブログでお伝えしました。
ブログ:上質な住まいをつくるために。
何がスペシャルかというと、造園家の荻野寿也さんに外構造園計画をお願いしています。
荻野さんがつくる庭を初めて見たのは随分前で、建築家伊礼智さん設計の住まいでつくられてた庭。
山の中の美しい木立や原風景のような庭に、こんな庭が存在するのか?ととても驚いたとともに、いつかこんな庭を実現したいと心に秘めていました。
暮らしの工房オーナーさん達には打ち合わせ時には必ず荻野さんの名前や庭のことに触れていたと思います。
以前に「雪国は庭の管理とかにハードルが高く提案までが難しいのですが、どうしたらいいですか?」と聞いたことがあります。
「山の木は雪囲いや雪吊りなんかしていない。枝だって折れてもいい。それが雪国の美しい樹形をつくっているんだから。」と答えて頂いたことでかなり救われました。
自然の風景をつくるってそういうことだと思い、それ以来植栽提案のハードルも下がり、暮らしの工房の家づくりと植栽はなくてはならないものになりました。
仕事を受けてもらえるかどうか不安を抱えながら、ドキドキして問い合わせたのがもう1年以上前。
全国津々浦々、多くの建築家の方や有名工務店とお仕事をされている荻野さん。
新潟県内初となる仕事は、暮らしの工房の住まいです。
この外空間を見るだけでも価値があります。
見学会は11月2日(土)からスタートです。
詳細は後日イベントページにて。