道具について考える。
- 2018-05-08
- 家づくり教室
休み中はゆったりとした時間を過ごしました。 能作の片口に輪島塗、赤木明登さんのぐい呑。 これは私が至福の時間を過ごすための必須道具。 それに富山で買ってきたつりやのホタルイカ沖漬けをアテに。 それと言った趣味を持ってないので、こういうゆったりとした時間がいい気分転換。
そして、これら酒器を使ってからというもの、お酒の量もこれで満足してしまい、お酒の量がだいぶ減った。 美味しく満足できる時間を与えてくれるモノこそ、道具の真骨頂なのだと思えるようになる。
ミニマリストという言葉が流行ってから時間が経つけど、ミニマリストというのはモノを持たないのではなくて、不要なものを持たず厳選して必要なモノ、いいモノを持つということだと思っています。 収納量がどうとか、生活感がないの前に、厳選されたいいモノの中で、永く使っていけるモノと寄り添う暮らしがいいのではないか。 大量生産、大量消費、大量廃棄とは逆の暮らしを目指してみると、心が安らぐ豊かさを感じられると、これら道具を使っていると感じます。
私は昔から100円ショップがあまり好きではない。 その理由を休み中思い巡らせていたのだけれど、まず、100円ショップで欲しい、必要なモノは、大体他のお店(スーパー、ドラッグストア、ホームセンターなど)にもあり、100円以下で買えてしまうことが多い。 じゃあ、100円ショップの価値ってなんなのか?
その価値は、ちょっとムダなモノ、無くても困らないモノ(これを便利グッズと呼んでいる)で100円だから試しに使ってみるか…という所に価値があるのだと思う。
テレビで海外に100円ショップの便利グッズを紹介する番組をやっていたけど、おにぎりを丸に簡単に作れる道具を紹介していた。 無くても困らない道具だし、きっと500円ならいらないけど100円ならいいか的な用途の道具。
使い方は工夫次第なのかもしれないけど、単一用途であまり出番が多くない道具。 絶妙なところに仕掛けてくるのが100円ショップの価値だと思った。 こういうのを数多く揃えていくと、家の中モノに溢れた状態になる。 また、一つの道具で一つのコトを得るというのが、あまり好きではない理由なのだと思った休日。
家づくりにも似た思想が入れ込まれている気がする。 単一用途で家づくりをしていくとどうしてもムダが多くなるから好きじゃない。 家もモノの一つ。道具の一つ。 ムダをなくす事で小さく豊かになっていく。 その中でいい材料やいい手仕事が残った時に、家は心地よい時間を与えてくれる道具になる。 そう感じとれる家づくりを常に目指していきたい。