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コラム
column

西本町の家。そとん壁下塗り。

西本町の家では外壁の左官工事。

好天続く今年。

職人さんは忙しらしく、ようやく外壁塗りがスタート。

外壁を塗り壁にする場合、火山灰を使った「そとん壁」を使います。

そとん壁は建築家伊礼智さんが開発に携わっており、伊礼さんがよく使うアースカラーは伊礼色などと呼ばれ、書籍や雑誌などの伊礼さんの住宅によく使われています。

暮らしの工房がよく使う色は白(漆喰色)ですが、今回の西本町の家でも白を採用。

自然素材の塗り壁材は施工時の気象条件によって「白華現象」というものがおきます。

素材の成分が表面に滲み出て白い華が咲いたような状態になることがあり、これを白華と言います。

素材自体に異常があったり、不具合が生じる訳ではないのですが、見た目がよくない。

季節によっては気象条件がとても悪い上越地域では、白華のリスクも高くなるので、暮らしの工房では白をよく使うようにしています。

ちなみに白華はアルカリ性の成分によって引き起こされます。

だから白華が起こってしまった場合、サンポールなどの酸性のもので洗ってあげると中和されて消すことができます。

塗り壁の現場でサンポールを持ってうろついていたら、トイレ掃除ではなく白華の掃除だと思ってください。笑

そとん壁の選択には、好みはもちろん、メンテナンス性もありますが、西本町の家は防火性という点も選択する大きな理由でした。

外壁の選択については過去ブログをご覧ください。

「外壁の選択肢。」

西本町の家が建つ地域は、準防火地域という基準が指定され、建物に一定の防火性能を持たなければならない地域です。

木や鉄板でも下地の工夫で使えない訳ではないですが、そとん壁(モルタル塗り20mm)はこれだけで一定の防火性能を確保できるので、今回は大きな選択理由になっています。

さらに、そとん壁を選択した理由として、周辺環境との調和がポイント。

目の前のイトーヨーカドーや隣の建物がマッシブ(重量感、塊)な建物であり、そこのデザイン要素から引き込んだマッシブ感の強い西本町の家のデザイン。

このマッシブ感こそ、そとん壁(塗り壁)の得意とするところでもある。

新旧、他用途な建物が、それぞれ共通するデザイン要素を持つことで、周辺の街並みを整えることを意図しました。

足場が取れるのが楽しみです。

この2、3日で下塗りは完了。

仕上げ塗りは9月に入ってとか。。。いやいや、8月中には終わらすって言ってませんでしたっけ。。。6月末の依頼時はお盆前に完了だったのに。。。

とにかく、足場が取れるのが楽しみでしょうがないので、外構が完成するのが楽しみでしょうがないので、熱中症に気をつけて頑張ってください。

 


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