上越市に無印良品直江津。大企業の本気の挑戦を感じる。
- 2020-06-18
- 仕事の風景
昨日は直江津にあるイトーヨーカドー跡に入る無印良品の詳細が掲載された記事をみた。
無印良品にとって世界最大級の店舗を誇るものらしい。イトーヨーカドー跡の巨大店舗だから当然だ。
そんな中、無印良品がどのように関わってくるか興味があった。
話が出てから随分時間が経って、期間限定のお店で観測気球を上げてみたり、直江津の三八市に出店してみたり、街中や山間地で多くのコミュニケーションを測って、地域と企業の関わりを模索している記事を何度かみた。
無印良品といえば、学生時代のイメージは「シンプルで無駄を省いて低コスト。」
特別興味もなかったし、お菓子や食品も口にしたことがなかった。
大人になって家周りの収納や家具なんかを手っ取り早く無印で無難に揃えてしまおう。。。と何度か購入。
子供のベッドに、「そんなにいいのはいらないけど、安すぎるのも違うし、まぁ無難に子供のベッドは無印でいいか・・・」そんな位置づけ。
正直なことを言うと設計打ち合わせで家具の話になると「どうしても椅子にお金がかけられないと言うのであれば、最低限は無印のタモの椅子です。」と伝えていた。
安くはないけど、ちゃんとした家具を手に入れるよりは安価で無駄なことをしていないデザインが安定した製品。ボーダーライン上の製品。と言うのが印象。
(別にディスっている訳ではありません。)
それが近年、アアルトのスツール60(下写真の丸椅子。販売は4本脚のみ?)を販売したり、IDEEの家具を販売したり、なかなか興味を引くラインナップ。
そして昨年銀座にオープンしたフラッグシップストア。ホテルあり、ギャラリーあり、バーあり、カフェあり、食堂あり、生鮮品あり、あらゆる無印良品が勢揃いしたお店はとても楽しい場所。
日本のいいもの、いい食材を集めたものはとても有意義。(行ったついでに国産ワインを楽しんだ。。。)
新しい無印良品の方向を見た。
そんな大企業が地域に目を向けている中で計画される上越市、直江津の無印良品。
店舗内の詳細を見ると、食堂、市場、カフェ、コンセプトに沿った他店舗との共存など、かなり充実したラインナップで本気度が伺えるものだった。
地方都市のまちなかに出店するにあたり、かなり練られたものだと思うし、地域の魅力と共存を大企業のフィルターを通して発信出来るような期待感がある。
まちなかの空き家にMUJIホテルもできればいいのに。
時代の変化に柔軟に対応できる大企業はかなり強力。
この直江津の事例がうまくいくと、日本中にある中心市街地にあり衰退、撤退していった大型店舗の再生のロールモデルとなり得るかと思う。
きっとそんなところを無印良品は狙っているのだろう。
これにより周辺店舗も活気付けば(何もしなければ活気付かないけど)大企業の存在意義が大きく変わってきそう。
無印良品に一人勝ちさせないように共存共栄していかなければ。
同じ地域で活動する身としては、建築、デザインで地域を豊かにしていきたい。。。お店には無印の家「陽の家」も。
脅威。。。笑。
実物は見たことないけど、なかなかいいコンセプト、いい平屋なんですよね。。。
カタログのような公園のような場所ではシンプルに置けばいいけど、いざ建てるとなると外構計画が相当キモになる。
外構計画が得意な暮らしの工房にも共存のチャンス?笑
外構計画のご相談、お待ちしております。
と、冗談はさておき、私自身は企画住宅にはない魅力、暮らしやすさ、美しさ、楽しさ、あなたらしさを提供するのが大企業にはない私の役目。
きっちりと一人勝ちさせないように地域を盛り上げていきます。
美しい建物、形のいい住まいがまちなかに増えていくことはいいことだし、大いに期待します。
2年前、イトーヨーカドー健在だった頃に建てた暮らしの工房の家。
大型店舗と周辺住まいの環境を整えるために、いろいろと試行錯誤してデザインした住まい。
完成してほどなく発表されたイトーヨーカドー撤退のニュース。
おそらく普通の人と違う落胆を持ったのは、オーナーさんと私。
またこの周辺にも今までと違った活気が溢れることが楽しみです。